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Vol.4 「感覚的な指示を無くす」株式会社プルエッジ代表取締役 志磨 弘貴 氏 / 執行役員営業部長 佐藤 友昭 氏

東京都内を中心に通信事業を展開し「従業員に夢を、お客様に感動を。」をモットーにエネルギー溢れる組織運営を行なっている株式会社プルエッジ。同社の代表取締役である志磨 弘貴 氏は、識学を通じて自身の「指示」の正しい形を見直されたとのこと。同社のNo.2であり志磨 氏の側近である執行役員営業部長の佐藤 友昭 氏も迎え、同社に起こった変化について詳しくお話を伺った。(以下、敬称略)



右:志磨 弘貴 氏 / 左:佐藤 友昭 氏

識学導入以前の課題や状況をお聞かせください。

志磨:以前は感覚的に指示を出すことが多かったように思います。例えば、明確な期限や目的を設けずに「これやっといて」とか、今思い返すと明確な指示ができていなかったと痛感しています。

社長のそのような指示に対して、佐藤様はいかにして取り組まれていましたか?

佐藤:当然、最大限に応えようとしますが、やはりこちらが推し量る部分が多くありましたので、結果的に志磨の想定する結果と全く違う結果や成果物を出してしまうことも多々ありました。

指示をする側と受ける側、双方にとって好ましくない状況ですね。

志磨:そうですね、指示の内容が明確化されていないことにより、佐藤を始め、指示を受ける部下の方も、あらぬ方向に考えを推し量っていたり、無闇に頭を悩ませてしまっていたのだと思います。

そうした背景から考えると「識学」導入以降は、私個人の組織運営に対しての行動や考え方の変化もそうですが、社として全般的に変わりましたね。例えば給与システムや、評価制度など組織の骨組み自体を太くしていくことができたと思います。

評価制度については具体的にどのような変化が起きたのでしょうか?

志磨:今までも所謂「評価テーブル」が存在していたのですが、不明瞭で浸透せず機能しているとは言いがたい状況で、結果として従業員は何をどうすれば評価され給与に反映されるのか、明確化できていなかったんですね。そこで識学を導入したことによって、評価制度の仕組みをシンプルに、且つ極めて明確なものにすることができました。

形骸化していた評価テーブルをリニューアルし、運用化に至るまでに整備ができたということですね。他に変化はありましたか?

志磨:個人的な観点からの感想になりますが、リーダーとして見るべき部分、決めなければいけない部分への認識は、考え方が大きく変わった部分です。

導入する前は、自分自身が率先して現場を見ていましたし、結果は勿論、途中の経過への介入もしていました。そして下から上がってきた情報に対して、何事もリーダーである私が決めるというところに重きを置いて考えていました。

「経過に口を出していた」とのことですが、なぜそこまで経過に介入されていたのでしょうか?

志磨:今でもそうですが、現場が一番大事だと思ってるので、自分が見なきゃいけないという心理がどうしても働きがちでした。ですが、識学を導入した後にはそうした“なんでも自分が決断する”という考えからは脱却し、自分が見るべき正しい領域に気づくことができました。

No.2の佐藤に委ねられるところは委ねる。ある程度の距離感を持って、具体的な行動には極力介入せず、経過には口出しをしない。経営に関わる領域には私が手を下しますが、その手前までは一任しています。そうした大きい権限を与えるというジャッジを思い切って下しました。

佐藤様にご質問です。自らの裁量が大きくなり、社長からの細かな指示がなくなったことで働き方に変化は現れましたか?

佐藤:経営ゾーン以下の事業運営全般に対してと、大きな範囲での権限を与えられたことにより責任の重大さは感じましたが、私個人に大小あらゆる決定権が一極集中するというわけではなく、私より下層の部下たちに対して更に細かな権限を分担しながら組織を運営していく、言わば自らが組織決定のハブになるということですね。仕事自体のスタイルが大きく変化しました。

その大きな裁量、責任を一人で背負っていくことに対してネガティブな印象は持たれせんでしたか?

佐藤:むしろポジティブな印象を受けましたね。裁量は広がりましたが、トップから求められるものが明確になったことで、自分の行動に迷いがなくなり、求められる正しい形にすることができるようになったと思います。
社長が求めてきたものに100%応えるだけなのだと、再認識することができました。

識学導入後、前年の130%という高い目標を掲げられましたが、ご自身での行動の変化や意識された部分はありますか?

佐藤:“逆算”の意識ですね。今までは感覚や経験値に頼った抽象的な目標設計しかできていなかったところを、目標の130%という数値に対して、販売利益はどれほど必要か、それにより販売台数は何台を見込むかなど、求める結果に対して逆算して、ロジカルに考え運用することができるようになりました。130%と正直なかなか厳しい目標でしたが、結果的にそれを達成できました。


プルエッジ様には「識学浸透パック」という複数人対象のコンサルティングをご利用いただきましたが、選ばれたきっかけや人選のポイントを教えてください。

志磨:もともと識学は「最初は社長自身が」という個人から始める印象があるサービスだと思っているのですが、受講したのちに、私一人が組織内に一から広めていくより、No.2である佐藤にも受講させ、上層部内で共通言語化した上で組織内へ広げていくほうが効果的なのではないかと思いまして。

実際に導入を開始すると寧ろそれだけでは足りず、最終的には店長陣も含めて「識学浸透パック」を導入するに至りました。
社内の人材が確実に成長し、組織としての成長も感じられるようになってきましたので、費用対効果は十分であったと思っています。

組織内で、社長・ナンバー2の役員・店長職 と3層で受講されたことによって変化を感じられた点はありますか?

志磨:弊社は現在20名ほどの組織規模なのですがその中で、僕は基本的には役員層としかコミュニケーションをとらないのですが、その中でも佐藤が一番変わったと思います。導入前と比べると本当に180度変わったと言っても過言ではないですね。

以前は役割が明確じゃなかったところを、明確な数字の目標が与えられ、役割がはっきりしたことで行動のスピード感が格段に高まったと思います。ただそれも組織内で「識学」という共通言語を持って行動できたことが、急成長の要因になっていると思います。

佐藤以外の者に対しても、例えば専務が以前は管理の部分に口を挟むことも多かったのですが導入後は一切遮断し、営業における結果(数字)だけを求める形に変えたりと、個々の責任の範囲が明確化され、上層部の組織運営もスマートになったように思います。

店長層の識学導入に関してはいかがですか?

佐藤:正直、店長陣が識学を導入したのは非常に大きな効果を生み出していると思います。
「識学浸透パック」を通じて、組織内で一気に共通言語化できた部分もあり、私が下した指示に対し100%遂行するのみだと、それが評価に繋がるのだと、目標が明確化されたことで、レスポンスの質が格段に上がりました。

同じ通信事業を運営する弊社にて識学を受講していただいたことにより感じられたことや、メリット/デメリットに思われた部分はありますか?

志磨:同業から受けることのメリットは大きいと感じています。販売台数であったり、取扱商品であったり、業界内での共通言語を持ってより実践的にカリキュラムを進行でき、感覚的に理解しやすかったですね。

佐藤様は、識学を実践される志磨社長を側近の立場から見られて「ここが変わったな」と感じられた部分はありますか?

佐藤:初期段階は本当に部下との“距離感”を気にされてたなと感じましたね。私や専務など、直属の役員層以下とは必要以上に接しないようにしていました。

そして、期限に対する意識は飛躍的に高まったと感じました。どのような指示でも「何時までに成果を」と期限設定が徹底されるようになりました。目標数値の上昇のサイクルも高まったと思います。

目標設定がどんどん高くなっていく状況は、営業部署としては厳しく感じられる状況だとも思うのですが…

佐藤:勿論、多少なりともストレスはありますがね (笑) ただ、以前はそれらに対する評価制度が曖昧だったとこもあり、苦しいだけに感じる部分も多かったですが、今は目標に対して対価も明確にされてるので私を含め皆、前向きに達成に向かうことができているように思います。

導入後は従来では考え難い高い目標設定も達成できるようになってきている現状をどのように捉えられますか?

志磨:「なんだ、できるんだ」と、率直な感想として思いましたね (笑) 同時にまだまだ自分が引いていた目標は低いものだったんだなとも思いました。

今でもまだまだ課題はあるんですけど、それぞれの役割がより明確になって、行動の筋道がはっきりしたと言えますね。私自身も見るべき、介入すべき範囲が適正化されたことで、目標設定もより効果的なものになってきていると思います。識学的に言うところの「位置」の変化の表れかもしれませんね。

受講された企業として、外せない点やアドバイスなどありますでしょうか?

志磨:個人的には前述の「識学浸透パック」はオススメですね。自分一人で受講して自分が広める工数を考えると、主要メンバー複数人で一括で受けてしまう方が浸透度も高いですし、後々の運用にも圧倒的に有効です。

キーは最上層と、幹部の2層が受けるというところにありますね、組織内で識学を“共通言語化”するという点が、組織強化においては重要だと思います。

今まで既存社員に対して、費用をかけてなんらかの研修を導入されたことはありますか?

志磨:実のところ、殆どそういった機会は与えられていなかったんです。機会があっても行かせる時間がなかったというのもあります。
ただ、新卒で何百~何千万と採用予算を使う中で、既存の社員に対しては費用を投じて強化を図ることをしない、という当時の体質も問題視していましたので、そういった中で識学をチョイスしたのは間違いじゃなかったと思います。

佐藤:私もこれまで幾つかのビジネスセミナーや書籍に触れてきたのですが、こうした意識改革的な機会は初めての経験でした。ですが、識学というのは特段、何か新しいこととか難しい事を言ってるわけではないんですね。ただ、自分の思考の中の感覚的なものだったり、漠然と当たり前になっていたことをを具体的な言葉や数字として再認識させてくれたように思っていて。ですので割とすんなり飲み込めた印象ですね。

お二人が特に興味を持たれたテーマは何でしょうか?

佐藤:私は「位置」のパートですね。その中で「位置ズレ」という言葉が出てきますが、 組織の中にそういった自身の立場、「位置」を感覚的に履き違えている人間というのは少なからず存在しますよね。 そうした者達を単に排斥してしまうのではなく、いかに正しい方向へ導き、共存していくのか。また排斥が必要な場合も、どのような基準の元に実行するのか、明確なルールが必要なんだということを改めて理解できました。

この理論を学んでからは、そうした「位置」の感覚がズレている人間の存在は組織にとって好ましくないと認識できましたし、それらを是正、或いは未然に防ぐためのメソッドが詰まっていたように思います。

志磨:私は「時感覚」ですね。「時感覚」は人の潜在意識の中での、文字通り“時間の感覚”に関するパートでしたが、自分の中での「時感覚」の認識と、識学が示すところのそれとは全く異なっていました。「ああ、だから指示が通らなかったり、認識に相違が出たりするのか」と、衝撃的で印象深いテーマでした。

実際に「時感覚」について体感されて、志磨社長自らの、行動や意思決定に変化はありましたか?

志磨:確実に変化しているように思います。例えば今までの自分の「時感覚」であれば「なるべく早めに」などと依頼をするところを1週間、あるいは〇〇日までにと、明確に期限を設定する形に変えました。

些細なことのようですが、これには明確な違いがあります。人は期限を設定されることで初めてスピード感を持って動くんですね。「なるべく早めに」というのは人を動かす上では何ら効果を持たないのだと認識しました。

佐藤様は上司の「時感覚」が鋭くなる = 期限が常に発生するというところで、感じられることはありますか?

佐藤:正直、プレッシャーに感じる部分はあります(笑) ただ以前と比べ期限もそうですが、優先順位が見て取れるようになるので、各々抱えている仕事がある中でも、仕事に着手する順番は迷わなくなりましたね。上司の求めてる仕事を第一優先でやらないといけないと、仕事の組み立てはシンプルに考えられるようになりました。

抱えてる案件もある中で、社長から次々に早い期限設定をされると混乱したりできない事が発生したりはしませんか?

佐藤:やはり、あまりにもスケジュールが過密であったり切迫している場合はそれもあり得ますが、当然どうしてもできないことに関しては前もって必ず相談することが大切だと思います。ただその危機判断も、優先順位や期限が明確になっているからこそ的確に判断できるのだと思いました。

最後に、今度「識学」を導入検討されている方へ向けて、メッセージをお願いします。

志磨:現状の組織フェーズに合わせて、常に識学を運用して行くことが重要だと思います主に現場の話になりますが、やはり現場というのは“生き物”だと思うんですね。状況に応じて、ここはこうすべき、ここは変えなければいけないと、何らかの行動や指示を実行する際、何をベースにしているのかという時に、それは「識学」をベースにしているという状態が理想なのかなと。

初期段階で作成したルールや、評価をそのままずっと運用する事だけでは当然無理があり、状況に応じて変化させて行く必要もあるという事です。

状況や環境に応じてうまくカリキュラムを利用していくことが重要ですね。

佐藤:私もそのように思います。「識学」を導入し100%理解したからといって必ずしも成功に繋がるわけではないと思いますので、結局は利用する当事者たちがどれだけ理解し応用するかどうかというところに尽きると思います。


企業情報


株式会社プルエッジ

ホームページ:http://www.pull-edge.co.jp/


「従業員に夢を、お客様に感動を。」をモットーに、都内を中心に通信事業を展開。複雑化されているデジタル情報サービスを、分かりやすくホスピタリティあふれるサービスで提供している。